
はじめに
実験に使うために作ったのですが,結局ボツになったので,どうやってカタカナの非語を作成しようとしたのかの方法をブログの記事に書くことで成仏させたいと思います。考え方は簡単で,カタカナ語の含まれる変数と,任意の数字が入った変数を作って,後者の変数から任意に1つの数字を選び出し,その数だけカタカナ語のリストから任意に取ってきてくっつける,という感じです。よって,生成される文字列は日本語らしさとかはまったく無視されたものになります(まれに日本語っぽいものや完全に日本語のものもできますランダムなので)。
カタカナのリストを用意
まずはカタカナのリストを作ります。アルファベットとかは簡単なんですが,カタカナのリストがRのデフォルトにはない(たぶん)ので,自分で用意します。ただ,50音の表だと扱いづらいので,カタカナを縦にガーッと並んだものをコピーできたら便利だなと思っていたら,そんなサイトがありました。
http://desilysis.seesaa.net/article/423176853.html
ここにあるものをコピーして,kanaという変数に入れます。ちなみに,この記事で使う「リスト」は一般的な意味で,Rにおける「リスト型」という意味のリストではありませんのでご注意ください。
kana <-read.table("clipboard") #Windows
kana <-read.table(pipe("pbpaste")) #Mac
print(kana)
すると,こんな感じでカタカナが入った変数が手に入ります。read.tableで読み込んでるのでデータフレームになります。濁音と半濁音が抜いてあります。入れてもいいのですが,入れるとそれっぽいカタカナ語が生成されづらくなるというのが理由です。
## V1
## 1 ア
## 2 イ
## 3 ウ
## 4 エ
## 5 オ
## 6 カ
## 7 キ
## 8 ク
## 9 ケ
## 10 コ
## 11 サ
## 12 シ
## 13 ス
## 14 セ
## 15 ソ
## 16 タ
## 17 チ
## 18 ツ
## 19 テ
## 20 ト
## 21 ナ
## 22 ニ
## 23 ヌ
## 24 ネ
## 25 ノ
## 26 ハ
## 27 ヒ
## 28 フ
## 29 ヘ
## 30 ホ
## 31 マ
## 32 ミ
## 33 ム
## 34 メ
## 35 モ
## 36 ヤ
## 37 ユ
## 38 ヨ
## 39 ラ
## 40 リ
## 41 ル
## 42 レ
## 43 ロ
## 44 ワ
## 45 ヲ
## 46 ン
任意の数字のリストを作る
次に,任意の数字のリストを作ります。もしも,4文字の非語だけで良いというような場合はこの作業はスキップしてもらってOKです。ここでは,3文字から8文字の非語を作ることにします。
kazu <-c(3:8)
print(kazu)
## [1] 3 4 5 6 7 8
これで2つの道具が揃ったので,あとはこの2つを組み合わせるだけです。
カタカナをランダムに組み合わせる
非語をいれるハコを用意
まず,できあがった非語を入れるためのハコを用意します。ここでは,100個作ることにしましょう。 nonword という列に,0を100個いれてます。
dat<- data.frame(nonword=rep(0,100))
print(dat)
## nonword
## 1 0
## 2 0
## 3 0
## 4 0
## 5 0
## 6 0
## 7 0
## 8 0
## 9 0
## 10 0
## 11 0
## 12 0
## 13 0
## 14 0
## 15 0
## 16 0
## 17 0
## 18 0
## 19 0
## 20 0
## 21 0
## 22 0
## 23 0
## 24 0
## 25 0
## 26 0
## 27 0
## 28 0
## 29 0
## 30 0
## 31 0
## 32 0
## 33 0
## 34 0
## 35 0
## 36 0
## 37 0
## 38 0
## 39 0
## 40 0
## 41 0
## 42 0
## 43 0
## 44 0
## 45 0
## 46 0
## 47 0
## 48 0
## 49 0
## 50 0
## 51 0
## 52 0
## 53 0
## 54 0
## 55 0
## 56 0
## 57 0
## 58 0
## 59 0
## 60 0
## 61 0
## 62 0
## 63 0
## 64 0
## 65 0
## 66 0
## 67 0
## 68 0
## 69 0
## 70 0
## 71 0
## 72 0
## 73 0
## 74 0
## 75 0
## 76 0
## 77 0
## 78 0
## 79 0
## 80 0
## 81 0
## 82 0
## 83 0
## 84 0
## 85 0
## 86 0
## 87 0
## 88 0
## 89 0
## 90 0
## 91 0
## 92 0
## 93 0
## 94 0
## 95 0
## 96 0
## 97 0
## 98 0
## 99 0
## 100 0
forで繰り返す
では,for文を使って,1行目から100行目まで順番に非語をぶちこんでいきます。sample関数は,次のような引数をとります。
sample(x,size,replace=FALSE,prob=NULL)
- x ->無作為抽出元のベクトル
- size ->無作為抽出で何個とってくるか
- replace ->重複ありでとってくるか(同じものが2回でてもいいかどうか)
- prob ->xの要素が抽出される確率
ここではprobは特にこだわらなくてOKですね。重複はなしでいってみましょう。xはkanaでsizeは3~8がランダムに出てほしいので,ここにもsample関数を使いましょう。つまり,kazuという変数から任意に1つ選んで,その数字の長さの非語を作ろうということです。3がでたなら3文字,7が出たなら7文字ということです。ここを固定した数字にすれば,その文字数の非語のみができます。ということで,以下のような感じで走らせます。
for (i in 1:100){
dat[i,]<- paste(as.character(sample(kana[,1],sample(kazu,1))),sep="",collapse="")
}
kanaというデータフレームの1列目から,kazu(3~8)から選ばれた任意の数字の数だけ要素を無作為に選んできて,paste関数で合体させるということですね。一応,paste関数の中でas.character関数を使って文字列の扱いを指定してますが,なくてもたぶん動くかなと思います。
## nonword
## 1 サカフヌ
## 2 トセヲクロヨサ
## 3 ケトカヲヤイアタ
## 4 ツヒオセコミルハ
## 5 キセア
## 6 クタロヲマヒモ
## 7 ワニレシヘン
## 8 イキニオレ
## 9 ヤイケマ
## 10 ヌラテホメムネ
## 11 ハヨスヌセリエム
## 12 カリク
## 13 フロヲ
## 14 ルテロヘサタ
## 15 テユヨマクト
## 16 ヲホロケニ
## 17 リミユソ
## 18 ホシヲリカテレミ
## 19 モメスル
## 20 ホキヤコカ
## 21 ネコオモトユレ
## 22 ワラソヲ
## 23 ニユナ
## 24 タフテモス
## 25 キノラケ
## 26 ルヨモ
## 27 トンルフヌロ
## 28 エロスヨフ
## 29 レテキアタホロハ
## 30 キリナコロヘ
## 31 アキタル
## 32 キニユミイ
## 33 トムテルネ
## 34 ホンタヨヌイ
## 35 セエシト
## 36 キテチハソ
## 37 ヌソハチエ
## 38 ヨヒマ
## 39 ハモクシ
## 40 カオトヌリフキ
## 41 ホヨオトカリ
## 42 ヤヌホト
## 43 メクユイソテ
## 44 カフトルムリレマ
## 45 ヤチツテシ
## 46 シヌメ
## 47 ムアコチワノウネ
## 48 ヲリノイヒフウミ
## 49 サムヤトシラ
## 50 ユミケ
## 51 レカフヤン
## 52 ミノリヤタホ
## 53 ツケイ
## 54 ニロネウモトソナ
## 55 レセシノラ
## 56 コヌメニ
## 57 ツユニン
## 58 クトス
## 59 スツヌリ
## 60 メユマヲウチロ
## 61 ネヨタ
## 62 ヤハケミソセ
## 63 リチキ
## 64 ハネマ
## 65 ツノウタ
## 66 ヌツセアラ
## 67 ヘサキウ
## 68 タセルユヲチ
## 69 カンシナテヨ
## 70 ラロモオヲノ
## 71 ホムニヨイリンク
## 72 トロイアネツ
## 73 ケモレクメトア
## 74 ミカセ
## 75 スホアセ
## 76 ラルマノヤキユテ
## 77 ニチノマヤイ
## 78 ワリサ
## 79 ヤラヲスソム
## 80 タトクンシア
## 81 ニフシユトヒ
## 82 トメマケヤオ
## 83 オリクツル
## 84 ラリオホメヘモシ
## 85 オヌエ
## 86 トサヌンス
## 87 ワオウ
## 88 ヒラキメノ
## 89 サエアカラハメ
## 90 ネフミナモワ
## 91 サヤフ
## 92 クヤヨイナ
## 93 コキソユクホマノ
## 94 メムヌ
## 95 オヲユカスン
## 96 ケヌニタ
## 97 ユキラチヨネテ
## 98 ヒレニエ
## 99 メワセモオネク
## 100 ヤタセンノウ
サカフヌとかテユヨマクトとかわけわからないのがたくさんできてますね。もしも,4文字の非語だけで良いということであれば,
for (i in 1:100){
dat2[i,]<- paste(as.character(sample(kana[,1],4)),sep="",collapse="")
}
のように, sample(kazu,1) の部分を任意の数字に入れ替えてあげることになります。そうすれば,4文字だけの非語リストが手に入ります。
dat2<- data.frame(nonword=rep(0,100))
for (i in 1:100){
dat2[i,]<- paste(as.character(sample(kana[,1],4)),sep="",collapse="")
}
print(dat2)
## nonword
## 1 スメヘウ
## 2 セイオヒ
## 3 ホラリヤ
## 4 ニチメセ
## 5 ヌナメコ
## 6 ヌサトヤ
## 7 レチシイ
## 8 コフハチ
## 9 ヨヘユハ
## 10 マンツメ
## 11 ヒホソム
## 12 スヲテユ
## 13 スヒチレ
## 14 ルヒホヘ
## 15 テシフユ
## 16 ロテカウ
## 17 トノルニ
## 18 ヨホオハ
## 19 ヨキミチ
## 20 ワナヘノ
## 21 ヌヨナマ
## 22 クタンイ
## 23 ハムンシ
## 24 ネロレナ
## 25 アムネノ
## 26 ハフソト
## 27 ヨスクヌ
## 28 サスキホ
## 29 ヨワツノ
## 30 イトセム
## 31 オセンエ
## 32 ホミレル
## 33 リラハフ
## 34 ツラソカ
## 35 テチサシ
## 36 ツヲヌヒ
## 37 ヲタカム
## 38 ハアワレ
## 39 オクネケ
## 40 ミムルヤ
## 41 ヘテロホ
## 42 アサヤケ
## 43 チヤラウ
## 44 クハサケ
## 45 ンテリム
## 46 メネサム
## 47 マシトリ
## 48 クヌワマ
## 49 ナヤリロ
## 50 ナヤウン
## 51 タンナレ
## 52 メヘオテ
## 53 ソキヨニ
## 54 ソユヘタ
## 55 ルサスノ
## 56 ネウフセ
## 57 ムメシヒ
## 58 ネシムセ
## 59 ケヘシノ
## 60 ヒケルメ
## 61 メンタモ
## 62 エケチコ
## 63 ニチシヤ
## 64 テルメキ
## 65 モツロイ
## 66 エレサセ
## 67 ンスイハ
## 68 アモチセ
## 69 ノヤミネ
## 70 ヨストカ
## 71 ニヒラン
## 72 リノシナ
## 73 ハタヘス
## 74 メオヘセ
## 75 エヘミロ
## 76 トソテマ
## 77 ネイトフ
## 78 スイツヲ
## 79 カセレム
## 80 ツウコユ
## 81 ヤムニネ
## 82 サメネン
## 83 シテフケ
## 84 セロヲヌ
## 85 マシスエ
## 86 オンヤナ
## 87 トルキエ
## 88 ソヘトヌ
## 89 ヒカクニ
## 90 クケコツ
## 91 ヌリルホ
## 92 トサセリ
## 93 コロツム
## 94 ホリトク
## 95 モヲネヘ
## 96 ケシヨフ
## 97 テレメヘ
## 98 ナハヲモ
## 99 オレトル
## 100 レノケマ
おわりに
この記事では,Rを使ってカタカナの非語をランダムに生成するということをやってみました。いつか誰かの役に立ちますように。
なにをゆう たむらゆう。
おしまい。
余談
実は,以前RmarkdownからWordpressに直接流し込む方法という記事を書いていて,その方法を使ってRmarkdownで書いたものをブログ記事にしようとしました。ところが,knit2wp関数がうまくいってないのかエラーが出てしまって,結局うまく行きませんでした。これのために時間溶かすのもなんだかなと思ったので,HTMLで書き出して,それをテキストエディタで開いたものをコピペしてこの記事をつくりました(トホホ
