タスク管理は、フォルダごとに、授業のこと、学内の仕事、非常勤の仕事、学会の仕事、それ以外の学外の仕事みたいな感じで分けるのと、研究はプロジェクトごとに分けてます。その中にやらないといけないことと締切日、リマインダーなどを登録していくかんじです。メールの返信とかも忘れがちなので、スマホでoutlookでメール開いて、2タップくらいでcreate a taskという選択肢が出るのでそれでとにかくタスク管理アプリに流しこんで、いつまでに返すとかをその場でパッと入力します。フォームへの回答が必要とか、書類の提出が必要とかも、依頼はメールなので,そのメールをタスク管理の方に移す感じです。もっと簡単にスライドしてフラグ立てらこともできるのですが、そうするといろんな仕事のメールが一つの場所にまとまっちゃうんですよね。私はフォルダ分けをかますことで、仕事の内容に関する記憶を整理してる感覚があって、その方が一つひとつのメールを返すハードルが下がるように思うのでそうしてます。
例えば,今のB4のゼミ生は,「集合名詞」に関心を持っています。なんで集合名詞なの?というと,それが数の一致の揺らぎと関係しているからなんですね。The government is/are…みたいな。そこからスタートすると,集合名詞に限らず,数の一致という現象を扱った研究論文を読むことになりますし,それらがどういう理論的基盤で行われているのか,みたいな論文も読みますし,数の一致という現象の記述的な言語学の論文を読むことにもなりますよね。こうやってどんどん論文を読んでいくなかで,今までどういうことがやられていて,やられていないのか,ということを考えていきます。
このスキル自体は,水本先生のウェブガイドをソースにしてClaudeに作らせました。ところが,最初のバージョンで参考文献の書誌情報が間違っていました。Kobak et al. (2025) のタイトルが不正確だったり,Mizumoto et al. (2024) のDOIパスの一部を論文タイトルだと誤認していたりという。私が見ていたら,参考文献がなんか怪しそうだなと気づき,調べてみたら誤りだと気づきました。「文献はAIに生成させるな」「DOIは必ず検証しろ」とスキル自身が書いているのに,スキルを作ったAI自身が(というか私がといってもいいんですが)それをやっている。なかなか皮肉な話です。これは他にもありそうだなと思って,ChatGPTにファクトチェックさせたらそっちも著者名を間違えていたので(実在する筆頭著者+架空の共著者という部分捏造型ハルシネーション),最終的にCrossrefで検証して修正しました。
論文用のプロファイルでは,たとえば「mightをmayより好む」「Looking at Table X, … でデータを参照する癖がある」「Limitationsは率直に認めた上で”In spite of these limitations, the study does add to…”で締める」みたいな自分のクセが抽出されていて,ちょっと面白かったです。AIで推敲した後にこういう個性が消えていないかを点検する,という使い方をしています。
ここが一番の沼でした。2025年末にTeamsの旧Incoming Webhook(コネクタ方式)が廃止されていて,「to be retired」と表示されているのに新規追加しようとしてもできないようでした。Power Automate経由にするしかないんですね,今は。これも時間が経つと変わるかもです。
Power Automateにアクセスして,「インスタント クラウド フロー」を作成,トリガーに「Teams Webhook 要求を受信したとき」を選びます。
さらに,私が「国際誌至上主義」という言葉で形容した物差しには入れ子構造があります。国際誌に出しているかどうかというのがまずひとつ目の序列です。そしてその中でも,どのジャーナルに載せたかというインパクトファクターであったりジャーナルランキングであったり,あるいは研究者の間の投稿経験に基づく出版の難易度などに基づくふたつ目の序列です。例えば,Language LearningやStudies in Second Language Acquisitionなどに論文が掲載されるほうが,あまり聞いたことのないけれども国際誌というラベルのつくジャーナルに載った論文よりも「優れている」とか,あるいはそちらに載せるほうが「すごい」というような。
Tamura, Y. (2026). Singular–plural asymmetry in L2 English number processing: A sentence-picture matching study of Japanese learners of English. International Journal of Bilingualism. https://doi.org/10.1177/13670069261422017
先行研究(Jiang et al., 2017)では,文中に単数形名詞が出てきたとき,それが複数の物が写っている写真とペアになると,母語話者の反応時間が遅くなることが示されていました。これは,文処理中に単数形の意味(=1つ)が自動的に活性化され,写真の内容との概念的な不一致が干渉を生んでいることを意味します。ただし,Jiang et al. の研究では「単数名詞×複数の写真」という一方向のミスマッチしか検討されていませんでした。では逆方向,つまり「複数形名詞×1つの物の写真」ではどうなのか,については誰も調べていなかったのです。
この非対称性の説明として,本研究では意味的有標性(semantic markedness)の概念を援用しています。単数形の意味(=正確に1つ)は精確で特定性が高いのに対し,複数形の意味(=1より多い)は本来ぼんやりしていて,特定の数を指すわけではありません(Sauerland et al., 2005; Patson et al., 2014)。学習者にとっては,この「単数のクリアさ」があるからこそ自動的な概念マッピングが成立するが,「複数の意味のぼんやりさ」に加えて,日本語には義務的な複数形形態素が存在しないという母語の影響(Morphological Congruency Hypothesis; Jiang et al., 2011)も重なり,複数形と複数概念のリンクが自動化されるに至っていない,という解釈です。
最初は,元の研究になっているJiang et al. (2017)の追試研究として書きました。もともと博論を構成する研究のうちの一つだったのですが,そのときは実験2つを組み合わせた解釈をしてたから割といけたんですが,この実験だけ取り出して新規性とか議論を膨らませるのが結構難しくて,全然書き進められていなかったのが原因でした(5000語くらいでずっと塩漬けになっていました)。
英語には,名詞の単数・複数を形で区別する仕組みがあります。この複数形形態素の習得というのは,簡単そうに見えて実は数の一致の誤りにはなかなか気づけないこともあるなど,第二言語習得研究の関心事でした。私の博士論文は,「数の一致」の誤りに気づけるかどうか,という,いわゆる誤文反応検知(anomaly detection) 先行研究(Jiang et al., 2017)では,「単数形の名詞と複数の絵を見せると,母語話者は処理が遅くなる」という結果が示されていました。つまり,頭の中で「あれ,合ってないぞ」という衝突が起きるわけです。
ところが,Jiang et al. (2017)では,「単数形名詞 vs. 複数の絵」という実験はありましたが,「複数形名詞 vs 1つの絵」(実験3)では常にseveralやtwo,manyのような語彙的な複数を表すマーカーが含まれていて,これがあると不一致条件で遅れが出る(例:several paper bagsと読んでbagが一つだけなら遅れる)という結果が出ていました。しかしながら,こうした語彙的サポートがない複数形名詞の処理で反応時間が遅れるのかということは実験されていませんでした。私は,それをやって初めて,複数形の形態素をどう処理しているのかがわかるのではないか?と考えて,今回のような実験をするに至りました。だって,「単数形名詞 vs. 複数の絵」の条件では,実際には言語として複数形名詞を処理していないわけですから。
英文が表している空間的な位置関係は正しいが,名詞の単数・複数に違いがあり,その時に,この「数の違い」に反応して,「あれ?数が違うぞ?」となって反応時間が遅れるかどうかというところがポイントです。オリジナル研究のJiang et al. (2017)では,「位置関係だけに着目して「絵と英文がマッチしているかどうか」を判断するように求められていました。
結果として,Jiang et al. (2017)では学習者群で反応時間の遅れが見られなかった(a)の条件で反応時間の遅れが見られたんですよね。ところが,(b)の条件では遅れが見られなかったのです。この結果をどう解釈するのかというのが結構難しくて,最終的に意味的有標性という概念を使いました。これは博論でも使っています。