学生からの質問と回答の蓄積

はじめに

学生からの英(単)語学習についての質問を受けつけるというのを同僚の先生と一緒に担当している授業の学期の最初の方で毎年やっています。昨年度から,個別に返すのではなく学生からの質問とこちらからの回答をセットにしてQ&A集としてまとめ,それを学生と共有して資料にすることにしました。

なんか今年はコメントの質&量が違う?

この科目を担当しだしたのは着任2年目(2019年度)からでした。2019年と2020年は,学生からの質問は個別にLMS上で返すようにしていました。2021年は,質問と回答をまとめてWordファイルにして,そこにどんどん追記していく形にしました。それをクラウド上で学生が見れるようにしていて,今年度は,昨年度作ったQ&A集を見てから学生にコメントを求める形式に変更しました。昨年度以前も鋭いコメントを書いてくる学生はちらほらいましたが,今年度はコメントの質・量ともに昨年度よりあがっているような感覚が個人的にあります。もちろん,全体の中でいうとやっつけっぽいコメントがあったりとか,本当に資料を見てから書いているのかな?と思うコメントもあります。ただそれ以上にびっしりコメントを書いている学生が多いような印象がするのです(LMSからダウンロードして昨年度と今年度の文字数を比較したらどちらが多いかわかりますけどめんどくさいのでそこまではしません)。

1年生のこの時期は非常に真面目なので,同じ課題をもう少し時期をずらしてやったら全然違う結果になるだろうなとは思いますけどね。ただ,鉄は熱いうちに打てじゃないですけど,そうやって一生懸命書いてくれたことにたいして,こちらも全力でぶつかろうじゃないかという気持ちでいます。その中で,私が研究しているようなことだったり,あるいは言語そのものだったりに興味を持つ学生が少しでも増えてくれたらいいなと思います。

自分自身の研鑽にもなる

私は着任5年目ですが,英語科目(と基礎ゼミ)以外の専門科目を教えたことがないので,学生からの質問に対して,自分の持っている専門的な知識で答えるということがあまりありません。専門科目を教えていらっしゃる先生方は日常的に自分の専門に関わる質問を学生から受けているのだろうなと思うと,専門科目を担当すること自体が研究的な意味での自分自身の研鑽になるなと思いました。自分と同年代でそういう(専門科目を担当する)機会があるという話を聞くと単純に羨ましいなと思います。もちろん授業の準備は大変でしょうけど。ただ,専門科目の授業準備は研究とも繋がっているはずなので,英語の授業の準備とはまた全然違いますよね。自分がそういう科目を任されていないのは,それだけの知識があるとみなされていない(研究者としての力量が不足している)ということだと思うので,講義を任せてもらえるように勉強・研究に励みたいと思います。

いつか講義資料になったらいいな(希望的観測)

さて,冒頭で紹介したQ&A集の中には,研究に言及しながら質問に答えている部分もあります。そういう部分を書いていると,昔読んだ論文をまた読み直したり,あるいは関連する新しい論文を探したりして,結構楽しいです。今は私がそうやって時間を費やして回答したものがどれだけの学生に読まれているのかということはわかりませんが,いずれ,今書いているようなものが自分が専門の授業を担当したときの講義資料の一部になったらいいなと思ったりしています。

1年生に向けて書いているということもあって,柔らかめの言葉遣いで文章を書いています。ただ,いつか講義資料になったらいいなということを念頭に置きながら文章を書こうとすると,内容的な部分でそういう講義資料の一部になってもおかしくないようなクオリティの文章を書かないといけないという気持ちになります(気持ちになるだけで実際にクオリティがあがるかどうかというとまた別の話なんですが)。

絶対に読まないといけない資料ではなく,「読んでね☆」くらいで提示しているものなので,まあ興味のある学生しか読まないのだろうとは思いますけれど,それでもなんていうかこういうところでしか自分の研究者としての知識を授業にダイレクトに反映させる機会もないので,なんか気合いが余計に入っちゃうんですよね。正直言ってそこをサボったところで授業の質が落ちるわけでもないと思うのですが,なんか楽しいから頑張っちゃうんですよね。いつか「あーあのとき頑張っててよかったナイス自分」と思える日が来るといいなと思います。

なにをゆう たむらゆう。

おしまい。

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