「教師の職権濫用では?」というご相談

はじめに

最近なんか連投してますね。質問コーナー。

先生たちが職権を濫用し、講義を好きなようにすることができる事に腹立たしく思ってしまいます。教員が職権を濫用している例として)休講の場合、必ず補講を入れるべきであると思いますし、それができないのであれば、一講義の授業分のお金を返金することが普通であると思ってしまいます。学生がレポートを書く時間や最終プレゼンの練習に一講義の授業を全て費やす先生もいらっしゃいますが、それもどうなのかなとも思ってしまいます。この考え方っておかしいでしょうか?

回答

おかしいとは思いません。すでにそのようにされているかもしれませんが,補講の問題を解決したいと考えているのであれば,ご自身の大学のしかるべき部署に連絡した方が問題が解決される可能性が高いと思います。後者の授業形態の話は担当者に直接伝えるのが良いかと思います。実際に直接伝える機会がなくとも(あるいはそれが難しいと感じられるようであれば),授業評価アンケートなどで学生から意見を送ることはできると思いますので。

休講に対する補講

さて,休講に対する補講ですが,これが職権濫用と言えるかはともかく,休講の補講をしないのは良くないですね。私が関大に着任して学務委員をやっていたときには,休講の場合に補講してるかチェックした資料が会議に出ていたような記憶があるので,組織によってはそこを徹底していると思います。お金を返せという気持ちはわかりますが,授業料を返すというのは難しいでしょうね。1講義いくら,という形で授業料を払っているわけではないので,1コマ分がいくらという計算ができないでしょう。

授業中にレポート書いたりプレゼン準備したり

学生がレポートを書く時間やプレゼンの練習というのは休講の補講とまた違うレベルの話かなと思います。授業形態の話なので,こちらはより教員個人の裁量が大きいと思います。授業の中で書いたり準備をする時間を取ることに意味があるならともかく,質問者さんがこういうことを私に問うということは,受講者の中にそのように感じられていない人がいるということですね。教員の説明不足か,活動の組み方が有効ではないのでしょう。

私は,英語ライティングの授業で,授業内に書く時間を取っていました。それは,その授業の中で書いている途中に即時フィードバックをするためでしたね。書いているその場でフィードバックがもらえる,ということに学生側のメリットがあるということでそのようにしていました。
個人的には,授業形態は学生も関与できる部分だしどんどんしていいと思っています。教員が全べてを決めるのではなく,学生とともにいい授業を作っていく,つまりある程度の教員側の権威を手放す勇気が求められていると思っています。学生側の要求がすべて認められるべきとかそういうことではなく,学生の要求を教員が検討し,妥当であれば授業にそれを反映させる,ということをしてもいいと思うし(逆に言えば妥当ではないと考えるのであればそう説明すればよい),それは学生側の権利でもあるよな,ということですね。

おわりに

個別具体的な事情が色々あると思うので,質問者の方からの断片的な情報だけでそれぞれのケースについてなにか言うことはできないと思っています。したがって,上に書いたことはあくまで一般論として,休講したら補講すべきだし(そういう運用になってる大学がほとんどではないかと),授業形態や授業の活動に対して学生が不満に思う現象があるのであればそれはうまくいっていないので何らかの形で改善が必要だろうと思う,という話でした。

質問したい方はどうぞ。

https://querie.me/user/tam07pb915

なにをゆう

たむらゆう。

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