文法項目別に配列されたインフォメーションギャップ活動が載っている本知りませんかという質問(回答:知りません)

はじめに

Querie.meでいただいた質問シリーズ。回答遅くなってすみません。

質問

中学校・高校の英文法指導で、インフォメーションギャップのある活動を行いたいのですが、文法項目別にそういったアクティビティが配列されているものはご存じでしょうか? 日本語で書かれたもの、英語で書かれたものどちらもご存じでしたら教えてください。 先生が執筆されたテキストも熟読のうえ使わせていただいているのですが、タスク型(文法対応にはなっていない)ところ、まだ私は使いこなすことができていません、、、。 お手数ですが、ご回答いただければ幸いです。

回答

一言でいうと,知らないです。本屋さんに行くのが一番いいと思います。

ただ,それだけだとすごく冷たい感じになるのでもう少し。

まず,そのインフォメーションギャップのある活動をなんの目的でやろうとしてるのか考えてみてほしいです。インフォメーション・ギャップがあることをなぜ求めているのか,という点も含めて。文法指導の一貫なのはそう書かれていらっしゃるので自明として,文法知識のどの側面を学習者に学んでもらいたいのか,あるいはどういうスキルを伸ばしたいのか,というか。どの文法項目についても一律に同じようにインフォメーション・ギャップ活動を仕掛けて,特定の項目を学習者の口から頻発させたいという欲望が感じられると(質問者の方がそうだとは断言しませんが),私としてはめちゃくちゃ違和感あるんですよね。文法ってそういうものだったっけ?というか。どういうシチュエーションでどの文法を使うのか,ということを考えさせること(その逆も然り)だって,何回も口から出すことと同じかあるいはターゲットの文法によってはそれ以上に大事なはずなんですけどね。とか言っていると,亘理先生がやってきそうです。そうだ,亘理先生の文法(指導)関係の記事もぜひ読んでみてもらいたいです(最近はあんまり文法指導だけをテーマにした記事はないかもですが)。私なんかよりも圧倒的に文法指導に見識があると思います(もしかすると御本人はそういう英語教育寄りのところから今後の研究者としてのキャリアの軸足を移そうとなさっているところもあるかもしれませんが)。

文法の練習させる活動って,その文法自体の何を練習させたいのか,意味・形式・機能のどこにフォーカスさせるかも関係している話ですし,正確さに焦点をあてたいのか,あるいは流暢さに焦点を当てたいのか,という選択肢も活動の選択には関係してくるでしょう。そういう意味では,文法それ自体への理解を深める意味も込めて、The Grammar Bookを読んで、章末のアクティビティから着想を得て(そのままやるということではなく,そこをヒントにするということです),活動を設計する,というのもありかもしれません。

私自身は,もちろん環境もありますけど,なんらかの文法をターゲットにして活動しようというニーズがないので,文法項目別に並んでいる本のことはわからないです(教材集めが趣味でもないし,最近は特に英語指導に関する実践的な興味は昔より薄いです)。昔は高島先生の本とかありましたけどね(あそこに掲載されてるやつが全部面白いかは別ですが)。私が持っているいわゆるアクティビティ集(Activities for Task-Based Learning, Discussions and more, New ways in teaching speaking)を見てみても,文法項目別になっているものはありませんでした。『コミュニケーション・タスクのアイデアとマテリアル』がそうしているように,targetになりうる文法項目が書いてある,という例はありましたけど。『コミュニケーション・タスクのアイデアとマテリアル』は,書名やまえがき(本書の背景と構成,活用方法),第1部から明らかなように,「タスク」を提供しているわけで,文法指導のアクティビティ集ではありません。ただ,それぞれのタスクに「言語表現」というセクションがあり,このタスクをやるとこういう言語表現の表出が見込まれる,という記述はしてあります。その部分をp.258以降で逆引きできるようにもしています。ただし,その言語表現を使わないと絶対に課題が達成できないというものではありません。そういう課題をやることは,コミュニケーション活動を通して文法学習(指導)をすることにはならないのか,というところは意見が分かれるところかとは思いますが,私は,そういう課題を通してでも文法の学習・指導は可能だし,何ならコミュニケーション活動と文法指導を完全に分離してモジュール型のカリキュラムにしたっていいとすら思っています。

私としては,ある特定の文法(そして多くの場合その特定の文法項目は一つ)が頻出するような課題は実際のコミュニケーションとは乖離が生じる可能性が高いと考えています。というか,そのパターンで全部の文法項目の指導ができると思わないほうがいいというか,そういう発想の転換が求められるというのは間違いないと思います。

あとは,anfieldroad先生のブログを調べて探してそこからアイデアを得るというのもありうると思います。個人的には,anfieldroad先生のNewsletterに登録して文法指導関係のコンテンツを片っ端からインプットすることもおすすめしたいです。文法ターゲットにした活動って基本つまらなくなりがちなイメージがあって,変にコミュニケーション活動「らしさ」求めると特にそうなりがちなんですが,anf先生の活動は面白いなぁというのがやっぱり多いですよね。なにより,anf先生自身が「文法の練習」を面白くしたい,という狙いで構想しているのが良いです。

おわりに

あまり有益な回答できなくてすみません。

質問したい方はどうぞ。

https://querie.me/user/tam07pb915

なにをゆう たむらゆう。

おしまい。

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