私は常に,「既存の前提を問い直し,そこから新しい道筋を示す」研究には強く惹かれます。実際,最近の研究でその好例と言えるのが,『Revisiting Universal Grammar in L2 acquisition: Weak conformity and linguistic dissonance resolution』という論文です。この研究では,第二言語習得における普遍文法(UG)の役割を見なおし,「UG」が学習者の中間言語(interlanguage)に一時的に現れるUG非整合的なルール(いわゆる “wild grammars”)を検出し,修正へと導く「モニター装置」として機能するという枠組みを提示しています。従来のUGに対する理解を単純に否定するのではなく,より包括的な枠組みとして再定義することで,説明力を拡張しようとするこのアプローチには,非常に示唆を受けました。既存理論の限界を踏まえつつ,新たな理論的視野を開拓する好例だと思います。
最初に私が読書会と呼ばれるものに参加したのは,院生時代のSkype読書会かもしれません。最初にやったSkype読書会は,私がアメリカにいるときで,学部時代にお世話になっていた先生に誘われて,Rod EllisのLanguage Teaching Research and Language Pedagogyを読む読書会だったと思うのですが,私だけひとりアメリカからSkypeで参加していました。たしか単発で私は一度だけ参加したとおもいます。
Trueswell, Tanenhaus, & Garnsey (1994) Semantic influences on parsing: Use of thematic role information in syntactic ambiguity resolution. Journal of Memory and Language, 33(3), 285-318. https://doi.org/10.1006/jmla.1994.1014
イントロ,バックグラウンド,メソッド,ディスカッション,コンクルージョンとセクションごとによく使われる表現がまとめられている上に,機能(”Being critical”, “Compare and contrast, etc.)ごとにも表現が見つけられるので便利です。ライティングの授業でも学生に紹介しているウェブサイトです。
NTCとNRCは大好きなアプリ
最後に,論文執筆と直接関係はないんですがお気に入りのアプリを2つ。
Nike Training ClubとNike Running Clubです。NTCはワークアウトアプリで,ヨガからストレッチから結構ハードな筋トレまで,めちゃくちゃたくさんのメニューがあります。短いものだと5分くらいで終わりますし,自重だけでできるワークアウトも豊富なのでわざわざジムに通う必要もなく家でもできます。トレーナーの人が一緒に同じワークアウトをしている動画を見ながらできるので,パーソナルトレーナーのついた筋トレのような雰囲気を味わえるのを気に入っています。