毎年恒例の振り返り記事です。これまでの振り返り記事も興味がお有りの方はどうぞ。
過去の振り返り記事
ブログのこと
この記事を書いている2024年12月25日時点でのこのブログのpage viewは201,463です。年間のアクセス数は18,184で,2022年に近い数字になりました。2023年で増えたのがまた少し落ちたという感じです。今年は投稿数自体がそもそも少なく,関大に就職してからもっとも少ない17本でした(就職以降だと2018年の23が最小)。
今年の記事で閲覧数が多かったのは以下のような記事でした。
1番目と4番目の話は,X(旧Twitter)で見かけたポストを発端にガーッと書いたことでした。2番目の話は研究関連の自分のメモ代わりです。3番目はQuerie.meでの質問に答えたものです。たぶん,ここ1, 2年は匿名の質問への答えをブログ記事にする,というのがかなり多いと思います。書きたいことがないわけではないのですが,ブログの記事にするっていうのも結構なdriveが必要ですからねぇ。とはいえ,今年はそれよりもプライベートでの大変化(後述)の影響だと思います。
仕事のこと
2024年は仕事面での大きな変化といえば,休業したことですね(後述)。あとは,10月から学部・研究科の執行部に入ったこともかなり大きな変化かなと思います。休業のことはプライベートなので後述するとして,執行部の話は,個人的にはいつか来るとは思っていましたが思っていたより早かったかなという感じです。いつか来ると思っていたというのは,自分がそこに入るくらい仕事ができるとかそういう意味ではまったくありません。単純に学部執行部を固定された人たちだけで回していることは健全ではないので流動化するのかなと思っていたのと,私もゆうて今年で着年して7年目ですから,もう中堅といっていいくらいのキャリアなので。正直,今執行部会や全学の会議(今までも全学の会議に出たことはもちろんありますが)に出ていると戸惑うことが多く,まだまだ全然仕事に慣れていないし勝手がわかっていないこともたくさんあって凹むこともあります。
ただ,学部や研究科をどういう方向に進めていくのか,という舵取りの一端を自分が担っているという実感は強くあって,そこにコミットできるというのは仕事としてのやりがいはとても感じます。もちろん,毎週会議があるうえに執行部会は長丁場(それでも昔よりは教授会も執行部会もだいぶスリム化されていると思いますが)なのは大変だなと思いますが。任期は2年ですが,2期は確実にやることになるので,執行部2期終わったあとに自分がどんな見方で学部や研究科のことを見ているのか,というのは少し楽しみな気持ちもあります。
授業に関していうと,また今年新しい科目を担当することになりました。それが自分が今までに経験したことのない学部の講義科目でした。これが本当に,今までで一番しんどいなと思ってここまでやっています。心理言語学研究という科目なんですが,そもそも自分は心理言語学ど真ん中の研究者ではないので,とにかく圧倒的に知識量が足りないんですよね。自分でゼロから教科書となるような授業資料を書き上げるような知識は当然ないし,「体系的な」知識がないんです。心理言語学という授業を自分が取ったことないから当たり前なんですけど。「第二言語習得」の授業ですら,体系的な授業を構築しようと思えばまあまあな準備が必要なわけですが(どういう「第二言語習得」の授業をやるかにもよりますが),心理言語学となるともうとにかく毎週必死で,金曜は大学院の第二言語習得の授業(これも今期から初めて担当)の授業もあるので昼飯食う暇もなく,授業行く前には緊張で吐きそうになりながらやっています(それでも色々追いついていなくて学生には本当に土下座して謝りたいです)。
講義科目って担当してみたいなっていう憧れやっぱりあるじゃないですか。それがやっぱり自分の研究にもつながりますし。ただ,普通の英語の授業を同じコマ数やるほうが10倍楽だなと今は思います。いやこれもどういう授業やるかにも依存するとは思います。私は今はとにかくガッツリ90分講義する感じでやっていますが,これが例えば内容は半分にしてグループ・ワークみたいなのをもう半分にする,とかしたらもう少し自分の負担は減るかなと思います。
大学院の授業も,いわゆる「王道SLA」(インプット仮説,アウトプット仮説とかが出てくるような)だったら,そんなに難しくないと思うんですよね。ただ,私はあえて,言語学系SLAのテキストを採用して,それを毎週1章ずつ読み進めるということにしました。私は文法習得系のSLA研究者ですし,学部で統語論のゼミや授業をとっていたのである程度言語学の基礎的な知識はあります。文法現象をターゲットにした習得研究とかもわかるのですが,それでもたぶん普通の王道SLAよりは準備が大変で,なおかつ学生も言語学の基礎的な部分のサポートも必要(これが全然足りてないことを大反省しているので来年度はもっと手厚く言語学部分の資料を用意する予定)なので,そこが大変です。自分で選んでそうしたとはいえ,授業の持っていき方も含めて毎週かなり苦労しています。
運動習慣と健康面
2024年は休業(後述)の影響で運動習慣は途絶えてしまいました。7月末にコロナに感染して1週間ダウンしていたり,腰がやばくなって整骨院で針を打ったりもしましたし,ちょっとよくない年だったと思います。秋学期に職場復帰してからは自転車も筋トレもゆるく続けてはいますが,ここ数年の強度は保てていないなと思います。特に,復帰後はそもそも仕事にもう一度身体を慣らすだけでなく,新しい講義科目2つの準備が本当に大変で,筋トレを短時間でもいいからやるっていう心の余裕がほとんどなかったです。今までは授業全部終わって帰り際に筋トレをしていたのですが,授業終わりは毎日ダッシュで帰らないといけなかったというのもあるかもしれません。
プライベートのこと
はい,先程から後述後述と何度も書きましたが,5月に息子が生まれました。これが2024年の一番大きな出来事で,それに伴って育児休業を取得しました。それで,仕事面でも大きな変化がありました。
子どもが生まれたときのことや育児休業についてはnoteに記事を書いたのでそちらをお読みください。
子どもができたことは,とにかく自分に「愛」とか「愛しさ」みたいなことを教えてくれたなと思います。そういう気持ちを感じたことがないとか,家族や妻にそういう感情がないということではなくて,親から子への愛情ってこんなものなんだ,ということを毎日感じています。なんていうか,本当に子どもの存在って尊くて,愛しくて,たまらないんですよね。大変なこともめちゃくちゃいっぱいあるんですが,それが全部チャラになってさらにお釣りどころか逆に儲かっちゃうくらいのプラスがあるなと思います。どんだけへとへとで帰ってきても,息子の笑顔を見たら全部吹っ飛びます。
もう一つのプライベートの大きな出来事は,父方の祖母が9月に亡くなったことです。父方の祖母は私が育った実家の近くに住んでいたので幼い頃からお世話になっていますし,大人になってからも父が祖母の面倒を見ていたので,毎年最低でも1度は食事に行っていました。それだけではなく,私が人生で本当に辛い時期に直筆の手紙を送ってくれたりと,離れて暮らしていても気にかけてもらっていました。
私は,妻が妊娠したとわかったときから,子どもが生まれたら絶対に祖母に自分の子供を見せて,一緒に写真を撮りたいとずっと思っていました。写真館でプロに,家族写真を撮ってもらうのが夢だったのです。息子は5月生まれで,夏休みに東京に行って祖母に会おうと思っていたのですが,夏の暑さだったり,乳児を連れての移動の大変さだったりということもあって,東京に会いに行くことは結局できませんでした。テレビ電話をつないで,画面越しで息子を見てもらって,話をすることはできました。祖母は画面越しでもひ孫の顔がよく見えていたようで,「話をちゃんと聞いているね」などと話しかけていました。父は,100歳まで生きると思うと言っていました。そのほんの数週間後に,祖母の体調が急変したという連絡を父から受け,急いで息子と妻と3人で東京に行きましたが,コロナに感染していたことから隔離されていて,私の妻と息子は結局祖母に会うことができませんでした。私が姉と父といっしょに,防護服を着て祖母に面会したときにはすでに脈も弱くて会話もできておらず,口を動かすことが精一杯という状況でした。私はそのときただ一人号泣して「○○くんとおばあちゃんといっしょに写真を取るのが夢だったのに」と言いました。その日の夜に祖母は亡くなりました。今でも後悔していますが,祖母のお葬式には息子にも立ち会ってもらい,一緒にお別れをしました。この時(葬式は亡くなってから何日か後だったので,一旦大阪に戻ってもう一度東京に行ったので2回の大阪-東京旅行)が子連れで旅行に行った初めてのタイミングだったのですが,子連れの旅行は本当に疲労感がぜんぜん違うということもその時にはじめて知りました。急なことだったにも関わらず,一緒についてきてくれた妻にも本当に感謝しています。話は逸れましたが,祖母が亡くなったことは私の中でも結構気持ちが落ち込む出来事でした。
買ってよかったもの
最後におまけ。
この2つは寒い時期の必須アイテムになりました。着る毛布は多分色んなところで出していると思うのですが,商品の比較とかはできません。私は妻におすすめされたものを買いました。とにかくこれ着るだけで全然違いますね。夜お風呂上がりから寝るまでと,朝起きてから着替えるまでは基本的に着ています。
パネルヒーターは,研究室にはあるのですが自宅の書斎にはなくて,新しく自宅の書斎に導入したのですが,3面ではなく上下にもパネルがあるタイプにしました。これだと,靴を脱ぐような環境だと最適ですね。研究室にも置こうかと思いますが,基本的に靴(スリッパ)を履いているので,その着脱をするのが少しめんどくさいかなと思っています。ただ,やっぱり包みこまれる感じがあるので,膝下まで全体的に温かくて気に入っています。
昨年はまるでこたつソックスがよかったので,あったかグッズを求めているのかもしれません。
おわりに
2024年は,子どもが生まれたこともあって飲み会や学会で多くの方とお話するという機会もめっきり少なくなってしまい,とくに育休中なんかはX(旧Twitter)に流れてくる同僚先生たちの飲み会写真を見て少し悲しい気持ちになったこともありました。でも,今はそういう時期だと割り切ることもできていますし,会えないからといってお世話になっていないわけでもないし,大事にされていないわけでもないことは自分も実感できているので,そういう気持ちでいれることも幸せな環境に入れているんだなと思います。公私ともに,たくさんの方にお世話になりました。直接お会いできた方も,できなかった方も,本当にありがとうございました。
毎年の事になりますが,このブログを読んでいただいている方も,そうでいない方にも,私に関わるすべての方に感謝申し上げます。
今年も1年お世話になりました。来年もよろしくお願いします。皆様,良いお年をお迎えください。
なにをゆう たむらゆう。
おしまい。
